弘法大師祭(おせったい)
    令和5年4月21日

 令和5年4月21日の午後、宇佐市院内町で『弘法大師祭=おせったい』がありました。(部落により20日のところもあります) 真言宗の開祖・弘法大師空海が入寂した承和(しょうわ)2年(835)3月21日を縁日として、その偉業をたたえ、平和と繁栄を願う祭りです。縁側に弘法大師像を安置し、お参りに来る人々に「メガネ菓子・吹き寄せ」などを振る舞います。知り合いの人は座敷に上がってもらい、赤飯なども接待します。

空海のこと
 宝亀5年(774)讃岐の国(香川県)で生まれました。修行をし悟りを開いたときに目にしていたものは、空と海だけであったことから、「空海」と呼ばれるようになったと伝えられています。延暦23年(804)遣唐使の留学僧として唐に渡るにあたり、航海の安全を祈願して宇佐宮にお参りしました。また、弘仁14年(823)には、空海に教王護国寺=東寺が与えられ、八幡神が勧請されました。承和2年に入定しましたが、その入定は死ではなく、今も高野山奥の院御廟で禅定を続けているとされています。宇佐・国東半島地域は弘法大師とのつながりが深く、現在も「おせったい」が続けられています。
 南無大師遍照金剛・・・南無大師遍照金剛

私の小さい頃は、「お参りしただけでお菓子が貰える行事」って認識しており、上の部落(前日)にもお参りしていました。厚かましい子供は、顔を覚えられている近所を除き、2回目のお参りをしていました。
 現在の子供達は「おせったい菓子」を入れる袋を持ってきます。マイバッグみたいです。
(R5.4.21撮影)
通常「お弘法様」は各家に祭られています。「おせったい」の時は縁側に出てきます。お酒の前にあるのが、「おせったい」に無くはならない「メガネ菓子」です。
 時々丸りい菓子同士がひっついち、眼鏡のようになるき、「メガネ菓子」ち言わるるごつなったんじゃ。
赤いのぼりや黄色い登りを目印に、お賽銭をあげて(あげなくてもいいよ)お参りをすると、おせったい菓子が頂けます。(R5.4.21撮影)

 我が家の「お弘法様」
 3年後は当番なので、縁側にお出ましして頂き、皆さんにお祝いしてもらう予定です。
 現在は毎年4月21日縁側に出ています。その間は床の間に鎮座して頂だいています。
H29.4.21 自転車の荷物入れはお接待菓子であふれんばかりです。 H29.4.21 我が家の弘法様は毎年縁側に出て来ることになりました。
 R3.4.21 弘法大師さんも新型コロナウイルスには勝てず、昨年と今年のお祭りは、お参りする方は遠慮していただきました。お飾りは例年どおりしましたが、寂しい弘法大師祭になりました。
 来年は普段どおりに出来ることを願っています。

 R5.4.21 新型コロナウイルスが下火になりましたので、今年は縁側にお出ましとなりました。
集落の高齢化に伴い「お接待」を出す家が少なくなり、寂しい限りです。
 3年ほど縁側に出なかったので子供達にも忘れられて、お菓子も余って処分に困るほどでした。
H29.4.21 お接待菓子は予めビニール袋に入れておきます。


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